必ず知っておこう!猫の避妊と去勢手術について

こてつちゃん

photo by yoppy

避妊去勢手術って必要なのでしょうか?

「うちの猫の子供を見たい!」と思われる方もいらっしゃると思います。
生まれた仔猫も飼育する覚悟があるか、里親さんを見つけることが出来れば、1回ぐらいの出産は良いと思います。

ちょっと、猫の繁殖サイクルと避妊去勢手術について考えて見ましょう。

 

猫の発情と繁殖について

猫の発情期

オス猫の場合は特に発情期は決まってはいません。

メス猫の鳴き声、フェロモンなどによって誘発されます。
交尾もメス猫の発情しだいですので、近くに発情しているメス猫がいれば生殖は一年中可能と言えます。

メス猫の発情は、一般的に2月~4月と6月~8月の2回だと言われていますが、それに当てはまらない場合もあるようです。(地球温暖化のせい?)

メス猫の発情期間はだいたい2週間から3週間ですが、室内飼育の猫だと生活環境が安定している(飢えない、適温、明るい)ので、もう少し長いこともあります。

そして、日照時間が長かったり温暖な気候だと発情が誘発されるとするとも言われています。
地域の気象条件によって発情期に多少の違いがあるようです。

筆者の経験ですが、通年気候が温暖な沖縄の猫は、12月~2月の本土だったら真冬の時期でも交配をしてるようで、2月~4月生まれの仔猫を沢山見ました。

【猫の妊娠と出産】

猫は交尾をしたら、ほぼ100%妊娠します。

妊娠期間はだいたい2ヶ月。1回に2~6頭の仔猫を出産します。
多い猫だと1年に3回出産する事もあります。

1回に3匹生んだとして、1年で9匹。あっという間に大家族になります!

 

避妊去勢手術を受けさせるならいつ頃がいい?

病院によっては、体重を目安にしていたり、月齢を目安にしていたりします。

体重を目安にする場合は、オスだったら3kg、メスだったら2kg位に達したら手術可能でしょう。
月齢を目安にする場合は、大体6ヶ月です。

ただし、個体よっては、6ヶ月よりも前に発情を迎えることもあります。
その反対に、6ヶ月になっても、身体が手術を受けるには小さすぎる個体もいます。

もちろん、2歳、3歳になってからでも手術を受けることは可能です。
ただし、10歳以上になってからの手術は、やはり獣医さんと良く相談をしましょう。

手術を考えられたら、まずはじめに動物病院を受診して、避妊去勢の相談をしましょう。

 

避妊去勢手術のメリット

成人病予防になる

加齢と共に発症しやすくなる、前立腺肥大、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍(乳がん)の予防につながります。

オス猫の喧嘩の軽減

オス猫は、発情期を迎えると、メスを争って他のオス猫と喧嘩をします。

Average Kitty Outing

中には、命にかかわるような大きな怪我を負ってしまうこともあります。
去勢されているオスは、メス争いの対象にならないので、喧嘩に巻き込まれることはありません。

猫の脱走予防

発情期を迎えると、異性を求めてウロウロします。
室内で飼育していて、異性のいない場合は、異性を求めて脱走しようとします。
脱走は、怪我、病気の感染、交通事故の危険性があるので、要注意です。
猫の交通事故の原因も周囲をきにせず異性を追いかけたり、探すために車道に出てしまうからだといわれています。

発情時の猫のストレス軽減

発情を迎えているのに交配が出来ないというのは、オス猫にとっても、メス猫にとっても、人間が思う以上にストレスだといわれています。
ストレスは、万病のもとと言われていますので、猫のストレスも身体によくないと思います。

発情時期のマーキングや泣き声の軽減

発情を迎えると、オス猫もメス猫も頻繁に大きな声で鳴きます。
とても無視できるような鳴き声ではなく、睡眠不足になってしまう飼い主さんも居ます。
それと、マーキングといって、トイレではないところにおしっこをかける行動も目立ち、特にオス猫の尿はにおいが強くなります。
避妊去勢手術を受けることによって、上記の問題行動は抑えることが出来ます。

猫アレルギー対策

猫アレルギーのもとになるアレルゲンの中に「Fel d 1」というものがあります。
これは猫の脂腺から分泌されるもので糖タンパクアレルゲンです。

去勢手術済みであれば、このアレルゲンも脂腺からの分泌が減少するので猫アレルギーの対策になるでしょう。

 

避妊去勢手術のデメリット

体重が増えやすくなる

避妊去勢手術を受けると、ホルモンバランスが崩れるのか、オス猫もメス猫も肥満傾向になります。

Fat cat

ご飯を避妊去勢手術後の猫用のものに変えたり、ローカロリーのもに変えることをお勧めします。
特にオス猫は、太ると尿路閉塞を起こしやすくなる固体も居るので、お食事は気をつけましょう。

 

手術を受けると決めたら?

  • ワクチン接種等は、手術予定日の1週間前には済ませましょう。
  • 手術当日に風邪をひいていたり、おなかを壊してたり、治療投薬が必要な怪我があったりしたら、手術は延期になります。体調管理をしましょう。
  • いきなり病院へ行って、すぐに手術してくれる病院は少ないと思います。

まずは、体重や月齢、健康状態の確認をしてもらい、そうしてから予約をとりましょう。
大切な家族の一員を手術してもらうのですから、獣医師ときちんとコミュニケーションもとってください。

 

里親を探すというのは想像以上に大変だから

私は、避妊手術を怠ってねずみ算式に仔猫が増えてしまい、多頭飼育崩壊を起こした現場(悲惨です)や、近親交配によって障害を持って生まれてきた仔猫も見たことがあります。

仔猫はなんともいえないかわいさですが、命を責任もって見つめるということは簡単ではありません。
健康な猫は20年近く生きます。

生ませるのであれば、里親を探せばいいやと思う前に、自分で責任を持てるかまず考えてみてください。

なぜなら、里親を探すというのは、決して簡単ではないからです。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けするにゃ

コメントを残す

*