犬派と猫派の派閥争いは、古来から水面下で火花バチバチの戦いをくりひろげてきました。
きっとノアの箱舟に犬か猫、どちらかしか乗せられないとしたら、たとえ家族であっても骨肉の争いが起きてしまうことでしょう・・・。
世間に猫派を増やすべく、猫が好きになる・飼いたくなる推しポイントをご紹介します!
現代社会にマッチするのは猫!
お世話が楽ちん!
もっとも推しポイントといえるのが、圧倒的に手間がかからないことです。
犬は毎日の散歩がかかせませんが、猫には散歩の必要がありません。
猫は本来、単独行動をする動物でなので自分のテリトリーを持っています。
そのテリトリーが飼っている部屋のなかで確定してしまえば、自分のテリトリー以外には興味を持たないため、に出なくてもストレスになりません。
また、棚に飛び乗ったり、おもちゃで遊ぶことで、室内でも十分に運動量を確保できます。
猫は活動している時間よりも寝ている時間のほうが長いことで知られています。
飼い主がバリバリの仕事人間で、帰りが遅くなっても猫は気にしません。
あたたかい寝床と食べ物や飲み物、清潔なトイレさえあれば不自由なく過ごしています。
食べ物や飲み物も、オートフィーダーやウォーターファウンテンといった自動でエサや水を補給してくれるグッズがあれば、時間を気にすることなく仕事やデートを楽しめます。
さらには旅行などで留守にする場合にもオートフィーダーが役立ちます。
犬の場合は散歩問題があるため、ペットホテルや知人宅に預ける場合が多いですよね。
しかし猫ならば、オートフィーダーを利用し、猫用トイレを複数用意しておけば3~4日留守にしても問題ありません。
また、犬の場合、生まれてから91日以上の犬は市区町村への登録と、年1回の狂犬病予防注射が義務付けられています。
猫は登録や注射は義務付けられていないため、これらの手間や費用もかかりません。
現代社会でライフスタイルが多様化するなか、猫はどのようなスタイルにも合わせやすく、飼っても負担になりにくいのは重要なステータスです!
必要経費が安い!
生涯必要経費として犬は約122万円、猫は約67万円かかるそうです。
猫は犬の半分しかかからないんですね!
1ヵ月の必要経費としても、犬は約1万5千円かかりますが、猫は約6千円と割安です。
理由として犬はエサやおやつにくわえ、フィラリア予防の薬代・美容院代がかかるため猫よりも高額になるようです。
さらに大型犬になれば、エサ代も比例して高くなりますね。
犬の場合は初期費用として、鑑札交付手数料3千円、年1回の狂犬病予防注射が約3千円かかります。
猫にはこの2つは必要ないため、初期費用もおさえられますね。
また犬や猫を手に入れる手段を考えてみるとどうでしょうか。
子猫を手に入れたい場合、品種にこだわらなければ保健所で譲り受けたり、里親制度を利用して比較的簡単に手に入れることができます。
子猫の里親募集は駅前などでときどき見かけますね。
犬の場合は里親募集を見ても、成犬が多い印象を受けます。
なので結局はペットショップやブリーダーから購入する場合が多いのです。
初期費用も生涯必要経費も断然安く、多頭飼いしても金銭的負担やお世話の手間も圧倒的に楽です。
今の日本の経済状況から考えても、猫人気が加速するのも無理はないですね。
ゴキブリやネズミがいなくなる!
海外ではペストコントロールを目的として猫が飼われることが多いようです。
いわゆるネズミ退治ですね。
日本でも、猫がネズミを捕ることは昔から知られていて、鳥や虫も捕食します。
当然ながら部屋に出没するゴキブリにも興味を示します。
なかには食べてしまう猫も。
ですが飼い猫は十分にエサをもらっているため、率先して捕食することはほとんどありません。
どちらかというと追いかけ回し、猫パンチを繰りかえして遊んでいるうちにゴキブリが息絶えてしまいます。
もし食べてしまったとしても通常は猫に害はありませんが、ホウ酸団子などを食べているゴキブリを口にすると下痢や嘔吐を引き起こす場合があるので注意が必要です。
ゴキブリだけでなく、クモやヤモリにもじゃれて遊びます。
私たちが知らない間に、猫たちは不快な虫やネズミを退治してくれているのです。
見て触って癒される!
飽きずにずっと見ていられる!
猫といえば美しい曲線美が代名詞ですね。
とがったところがひとつもない、なめらかなフォルムはまるで芸術品のようです。
猫は6種類の体型に分けられ、土地や気候によって体型も進化させてきました。
インディアナ大学が7.000人を対象に行った調査では、猫の動画を見たあとに前向きな気持ちになり、気分の落ち込みが軽減されることがわかったそうです。
動画サイトでは200万を超える猫動画があり、人気を博しています。
猫カフェが全国的に大人気なことからみても、猫は見ているだけで癒し効果があるといえますね。
さらにブリストル大学の研究では、人間は猫に自分の感情を投影する傾向があることがわかっています。
犬は感情がわかりやすいのに対し、猫は表情も行動もミステリアスであるため、「きっとこう考えてるのかなぁ」と想像がふくらみ、見ていて飽きないようですね。
フワフワでプニプニの抱き心地がたまらない!
猫はまるでぬいぐるみのように、やわらかい抱き心地です。
さらに長毛種だとフワフワ感もプラスされ、ずっと抱いていたい気持ちよさです。
これは猫の骨格にやわらかさの秘密があるため。
普通、動物の背骨はかたい靭帯で骨どうしがつながていますが、猫の背骨は筋肉でゆるやかにつながっています。
そのうえ、骨の数が人間よりも40本も多いのです。
だからこそ高いところから落下したときに、くるりと身をひるがえして華麗に着地できます。
猫を飼っていると、ときどきすごくアクロバティックな格好で寝ていてクスっと笑わせてくれます。
このことからも猫のからだがどれだけやわらかいか、わかっていただけるでしょう。
一度猫を抱く感覚を味わってしまうと、やみつきになること間違いなし!
猫を抱いたあとに犬を抱くと「あれ?なんかカタイな・・・」と感じるはずです。
爪が痛くないの?と思うかもしれませんが、爪を立てるのはその猫がもともと抱っこが嫌いであったり、知らない人に抱かれて怖い、抱き方が不快だと感じているからです。
飼い猫のほとんどは、抱っこしているときに飼い主に爪を立てることはほとんどありません。
猫と暮らすと自己啓発になる?!
猫は自由気ままでマイペース
世間のイメージでも猫はマイペースでツンデレというのが一般的ですね。
自分がかまってほしいときにすり寄ってきて、満足したら立ち去るというマイペースぶり。
しかしこれは適度な距離感を保てるということです。
恋人で例えても、終始一緒にくっついていてうれしいのは学生のときまで。
社会人になると恋人との時間を大切にしながらも、ひとりの時間も楽しんだり、職場の飲み会に顔を出すなどのお付き合いも重要です。
猫と飼い主との関係もこれに近く、お互いに依存してないけどときには一緒に過ごして愛を確かめ合い、ときにはひとり窓辺でくつろぐ時間も持てるということ。
上下関係でしばられるのではなく、対等な関係として接しているということなのです。
犬は忠誠心が強いので自分が嫌だなと思うことでも、飼い主がすることなら我慢してしまいます。
しかし猫は嫌なときは逃げるし、爪を立てたりシャーッと威嚇して自分の気持ちを訴えます。
飼い主だろうと特別扱いせずに平等に接してくれるのです。
また猫は、動物界最強のツンデレキングです。
呼んでも来ないのに、パソコンを使っているとかまってほしくて邪魔しに来る・・・なんてことはよくあります。
そんな自分の欲望に忠実で自由気ままな性格は一種の強烈なカリスマ性があります。
自分にはできない立ち居振る舞いは、人の心を惹きつけてやみません。
人との関わりかたにも影響が
猫は基本的にはしつけができない動物です。
トイレの場所などの必要最低限のことは覚えてくれますが、壁や家具での爪とぎは「やめて!」と言ってもやめてくれないことが多いです。
しつけができないということは自分の考えを変える必要があるのです。
猫を飼うと、猫を怒るのではなく、どうやったらやめてくれるのか、どうすればできなくなるのかという考え方が求められます。
「他人は思うようにはならない」「他人を変えるのではなく、自分を変える」という概念がうまれます。
これは社会生活を送るにあたっても非常に重要な考え方です。
いつも何かしらに腹を立てている人がどの職場にもいるものですが、こういう人は他人を変えようと必死になっている人です。
「自分は間違っていない」という信念のもと、思うようにはならない他人を変えようとエネルギーを使っています。
これがどれだけ報われないエネルギーか、わかる人も多いはずです。
猫が苦手な人の意見の多くに「爪でひっかくから痛い」「家具や壁で爪とぎされたら困る」というものがあります。
しかしよく考えてみてください。
爪でひっかくのは、爪を切るケアを怠っている・猫が嫌がることをしているから爪をたてられてケガをします。
家具や壁で爪とぎするのは、爪とぎを置いていない・設置数が少ない・場所が悪いなどがあげられます。
つまりは人間側に問題があるということです。
猫を飼うことで客観的に自分を省みることができ、自己啓発につながるのです。
さいごに
近年、人との深い関わりを避ける傾向がある人が増えたような印象を受けます。
こんな世の中ですから、いい距離感で飼える猫が人気の理由がわかりますね。
人間関係に疲れたあなたの癒しになってくれることは間違いないでしょう。
ペットに「依存」するのではなく、「共存」できる人間になりたいものですね。
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