猫は犬に比べて、食べ物に対する好き嫌いが激しい生き物です。
それは猫が気まぐれだから、というわけでは決してありません。
猫は犬に比べて肝臓の解毒機能が低いのです。
ですから、体内に取り入れるものに対してより敏感になるのです。
健康であればいくら選り好みしようと特に問題はありませんが、将来のことを考えると、それではいけません。
「うちの子はこのメーカーのこれしか食べないのよね」と言っている飼い主さんにぜひ気をつけてほしいことをご紹介します。
食欲がないときはどうしたらいい?
よく聞くのが特定のメーカーの特定の味しか食べない猫ちゃんの話。
健康なうちはそれで全然構わないのですが困るのは猫が食欲をなくした時です。
季節の変わり目やちょっとしたストレスなどで、一時的に食欲がなくなることはあります。
こういった時は脱水に気を付けて水分を摂取していれば、それほど気にする必要もありません。
いつも通りに元気に動いているなら、すぐに食欲は戻るでしょう。
問題は病気によって食欲がなくなった場合です。
病気の場合の対処
病気などによって猫の食欲がゼロになったら、真っ先にしなければならないのは何でもいいから口から食べられるようにすること。
食べてはいけない食べ物を与えることはしませんが、食べられるものであるなら、多少体に悪くても食欲を取り戻すきっかけとして与えることは一向にかまいません。
例えば、チーズは塩分が含まれるため、そればかり与えるのはよくありませんが、食欲を取り戻す導入剤としてはにおいも強いため優れています。
この導入剤をきっかけに胃腸が動き、それ以降缶詰などを食べることは大いにあります。
普段から好きなものをふやしておこう
猫の食欲がなくなってから、これはどうかな、あれはどうかな、とやってもいいのですが、それはすごく大変なことです。
ただでさえ、猫の調子が悪いことで飼い主さんの心労などもあるでしょう。
その心労が重なっている時に、猫が食べなかったものがたくさん続くこともまた、飼い主さんのさらなる心労になる場合があります。
ですから、猫さんが元気なうちに好きな食べ物を増やしておくことでその時に少しでも楽になるのです。
いろいろあげてみよう ~ ドライフードしか食べない編 ~
今現在、缶詰を食べられる猫さんならいいのですが、ドライフードしか食べない子は本当に大変です。
ドライフードというのは、猫の食性に一番反している食べ物です。
猫は犬のように水をがぶがぶ飲む生き物ではなく、水分の多いエサを食べ、その水分を利用する生き物です。
また、食欲がない時というのは、水分も足りていません。
水分を奪うドライフードを与えることはおすすめしません。
ドライフードしか食べない猫さんはまず缶詰を食べられるようにしましょう。
ドライフードに缶詰を混ぜてあげることを根気よくしてみましょう。
いろいろあげてみよう ~ 缶詰を食べている編 ~
今現在、缶詰を食べられる猫さんならいろいろあげてみて、猫さんの好みのものを見つけましょう。
多頭飼いでない場合、その猫さんが食べないと残る可能性もあります。
しかし、そこはノラ猫さんがいればあげてもよしですが、捨てる覚悟でも好きなものを見つけることの価値は大きいのです。
缶詰でも大きく分けて、マグロ系、かつお系、鶏肉系、とあります。
ちゅ〜るのアソートなんかはいろんな系統がまとまっているのでいいかもしれません。
少し高いものでしたら、うさぎ肉、カモ肉などいろんなものがあります。
金銭的にできる範囲で試してみましょう。
人間が食べている食材もあげてみる?
また、人間が食べる食材もあげてみましょう。
フード会社がペットフードを与えたいがために人間の食べ物をあげないようにしましょう、と言いますがそんなことはありません。
玉ねぎ・チョコレート・イカなどあげてはいけない食材もありますが、それは一部分です。
それ以外は大丈夫です。
スーパーで売っている鶏肉・牛肉は生であげられます。豚肉は加熱しましょう。心配なら鶏肉や牛肉を加熱しても大丈夫です。
火が通っている方がにおいがたつため、食いつきがいいかもしれません。
魚をあげるなら、マグロ・あじ・いわし、さば(加熱)などは猫が好きな魚です。
卵黄も猫は好きですし、チーズやちくわ・かまぼこなども好きです。
ただ、チーズやちくわなどの加工食品は塩分も含まれ、添加物も含まれているので、食べることが分かればそれ以降わざわざあげる必要はありません。
これらの加工食品は食欲を取り戻す導入剤としてはおすすめです。
子猫のうちに色んな食べ物をあげよう
猫というのは、子猫のうちに食べたもので、食べられるものの範囲が決まります。
子猫のうちに決まったものしか食べていないと偏食になりやすいのです。
ですから、子猫を飼い始めたらいろんな食べ物をあげましょう。
子猫の時に色んな食べ物を食べていると、本当に「何でも食べる子」というものになりやすいです。
何でも食べてくれると飼い主としては本当に助かります。
将来的に手のかからない子にするためにも、子猫のうちから色んな食べ物をあげてみるのもいいかもしれません。
まとめ
いくつかあげましたが、いかがでしょうか?
猫ちゃんが健康なうちなら食べられるものは多いのですが、食欲がなくなった時に食べられるものというのは本当に限られます。
ですから今のうちに猫さんが食べられる食材を増やしておきましょう。
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