最期だからこそきちんと知っておきたい「ネコの葬儀」についてご紹介いたします。
今はまだ元気いっぱいなネコちゃんと暮らしている飼い主さんも、いつか必ずやってくるのがお別れの日。
考えただけで胸がいっぱいになって、涙まで出てしまいます。
それでも、人間よりも時間の経過が早いネコちゃんですから、ネコちゃんと生活を共にしていれば避けては通れません。
決して目をそらしてはいけない大事なこと。
大切な家族だからこそ最期に何をしてあげられるのか、どう見送ってあげられるのか。
もしもの時に慌てないように、ネコの寿命、弔いの方法、ペットロスについて考えてみたいと思います。
ネコの寿命
ネコは自分の死期を悟り、飼い主の元から姿を消し死に目を見せないと言われていますが、それは外飼いのネコが多かった昔の話。
今では完全室内飼いのネコが多いため、自宅で最期を看取ってあげられるケースがほとんどです。
ここ数年の間にネコの寿命は毎年延び、2016年1月に日本ペットフード協会が発表したデータによると、ネコの平均寿命は15歳となっています。
外に出るネコより完全室内飼いのネコ、人間と同じようにオスよりメス、長毛種より短毛種、純血種よりも雑種の方が長生きするという傾向。
届け出や手続きについて
イヌの場合は飼い犬登録の義務があるため、亡くなってしまった場合には保健所などへの届け出が必要になりますが、ネコの場合はこのような義務はありません。
とはいえ、飼い主としては最期まできちんと葬ってあげたいですよね。
弔いの方法
愛情たっぷりにかわいがってきたネコちゃんを弔う方法はいくつかあります。
たくさんの思い出を残してくれた大切な家族のために、悔いの残らない供養をしてあげましょう。
火葬
民間のペット葬儀会社に依頼をする場合、そのほとんどは火葬になります。
火葬の種類としては、
- 合同火葬
- 個別火葬
- 訪問(出張)火葬
などがあります。
細かい要望がある場合、しっかりプランを確認して業者を選ぶ必要があります。
中には悪質な業者も出回っていて、追加料金を請求してきたり、ペットの遺体を不法投棄したり地方自治体に丸投げするような事件があったので、注意が必要です。
自分で業者を選ぶ自信がない時には、かかりつけの動物病院に相談すると葬儀会社を紹介してもらえる場合がありますので、利用してみるのもよいでしょう。
土葬
自分でお墓を作るなど、昔はこの方法も多くみられました。
これは飼い主さんの所有地であれば、自宅の庭などに埋葬することが可能です。
この時気をつけたいのはニオイや衛生上の問題です。
火葬しないまま埋めると腐敗臭の問題が発生するので、他の動物に掘り起こされたり近隣への配慮のため、穴を1m以上深く掘った上で埋葬しましょう。
ただし、公園や河川、私有地以外の土地へ無断で埋葬することは軽犯罪法違反または不法投棄となってしまうので注意してください。
また、海への投棄も同様です。
地方自治体の引き取り
こちらに関しては弔いと言えるのかは疑問ですが、一応の選択肢として紹介しておきます。
自治体にもよりますが、清掃局や保健所でネコの遺体を引き取ってもらうことができます。
一部の自治体ではペット専用の焼却炉で火葬してもらえる場合もありますが、基本的にペットの遺体は一般廃棄物として扱われるため「有料ゴミ」として他のゴミと一緒に焼却処分されます。
そのため、遺骨はもちろん戻ってきません。
費用は3,000円程度のようですが、各自治体により異なりますので、お近くの保健所や清掃局に直接お問い合わせください。
ペットの葬儀・供養サービスは?
最近は大切な家族の一員であるペットに対して、きちんと葬儀をしてあげたいという考えを持たれる方が増えてきました。
人間も動物も変わらぬたったひとつの大切な命です。
葬儀の準備から供養まで人間と同じように弔うことで、しっかりと心の整理をし、今までの楽しかった時間に感謝しながら送り出すことができます。
ペットの葬儀に関しては決まった形がないので、どういった形で見送ってあげたいかをしっかりと考えておき、細かい点もしっかりと確認した上で納得のいく葬儀の方法や葬儀会社を選ぶことをおすすめします。
ペット葬儀サービス
ネットでも簡単に探すことができます。
サービス内容や料金など、葬儀の費用は葬儀会社によって異なりますのできちんと確認しておくとよいでしょう。
葬儀会社
葬儀会社に葬儀を依頼すると、葬儀から火葬、埋葬までトータルで対応してくれます。
お坊さんがお経をあげてくれたり、ペット霊園への納骨やお墓のサービスなども取り扱っている場合もあります。
この場合にはお墓参りに行くことも可能ですね。
埋葬はどのようにしたらいい?
四十九日や命日、ネコちゃんの誕生日や記念日など、飼い主さんの気持ちの区切りがついたら、遺骨をしかるべき場所に安置することを埋葬と言います。
土葬と同じように、自宅の庭などに遺骨を埋めることもできますが、賃貸暮らしの飼い主さんの場合は、プランターに遺骨を埋葬し室内やベランダに安置される方もみえるようです。
また、人間と同じようにペット用の仏壇に安置される方もいらっしゃるでしょう。
他に、遺骨の一部を細かく砕いたものをペンダントなどのメモリアルジェリーに収納して身につけたり、遺灰を合成ダイヤモンドに加工したり、遺骨を釉薬の一部として陶器を作る手元供養という方法もあるようです。
ペットロス症候群に気をつけよう
生き別れも含め、飼いネコと離れることが飼い主にとって大きな精神的ダメージをもたらし、悲しみを消化できない状態をペットロス症候群と言います。
あまりにも長い間その気持ちを引きずっていると、精神的なダメージだけでなく食欲不振や不眠など肉体的にも生活に支障をきたすことがあります。
頭では納得しているのですが、心がそう簡単には割り切れないのは当然です。
この悲しみは飼い主さん本人にしかわかりません。
特にネコと暮らしたことがない人に理解してもらうのは相当難しいでしょう。
そんな悲しみを乗り越え、その事実を少しずつ受け入れていけるように、葬儀や供養などの儀式を行うことが重要なのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
大好きな大切なネコちゃんとのいつかくる別れのために、最期だからこそ最期の最期までしっかり考えて準備してあげたいですね。
今元気でいる間に目一杯の愛情を注ぎ、この飼い主に飼われて幸せだったと思ってもらえるように。
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